夢と欲望のコスメ戦争
- 作者: 三田村蕗子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/03
- メディア: 新書
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そんな疑問を抱いたことがある男性は、ぜひこの本を読みましょう。
化粧品というのは、本当に不思議な商品です。効果ばかりうたっても売れません。購入に結びつけるためには、付加価値、つまり、容器や広告宣伝やCMキャラクターなどで、イメージを高めていかなければなりません。
しかし、直接肌につけるという前提条件があるために、効果が高くない商品はリピートされません。このような二面性を抱えている商品が、化粧品です。これって、売るのが滅茶苦茶大変そうですよね。
化粧品業界の企業は、こういうわがままな女性を攻略するために、様々な仕掛けを生み出しています。その仕掛けを、丁寧にひも解いたのがこの本です。
そして、化粧品業界をひも解くことで、その時代その時代で女性が求めていたものはなにか、ということまで見えてきます。化粧品業界の仕掛けの歴史をたどることは、女性の思想史をたどることに他なりません。
「女性をターゲットに、何かビジネスを始めよう」という方は、ぜひ読んでおいた方がいいでしょう。女性は「夢」と「欲望」を同時に追える、たいへん器用な存在だということが、ものすごくよくわかりますから。
それにしても、女性にものを売るというのは、女性を口説くのと一緒だよなあ。